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2019年9月1日公開
2021年8月5日更新
2023年5月26日一部修正
本ページでは、広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI)が東広島市立図書館と共同で進めるデジタルコンテンツ「のん太の学び場」開発の取り組みについて紹介します。
東広島市立図書館は、東広島市の公立図書館として合計70万冊以上の蔵書をもち、中央図書館をはじめとする市内7館および移動図書館を通してサービスを展開する公立総合図書館です。地域の図書館として、東広島市の歴史、地理、産業などに関する様々な資料を収集・公開しており、子どもたちの地域学習にも積極的に活用されてきました(東広島市立図書館の詳細な情報はこちら)。
さらに現在では、TRC-ADEAC株式会社が制作・運営する、デジタルアーカイブを検索・閲覧するシステムである「ADEAC」を活用して、東広島市の小学校3・4年生が社会科学習で使用している副読本『わたしたちの東広島市』や、副読本別冊『白地図で学ぶ東広島市』などの学習用教材をウェブ上で閲覧・活用できるように公開しています。2018年、教育の専門家ユニット(現在は平和・市民性教育ユニット)の草原和博教授は東広島市立図書館から依頼を受け、子どもたち(おもに小学3・4年生を想定)の地域学習などにおいて、保護者や地域の人と一緒に活用できるインターネット上の学習用教材を図書館と連携して開発することになりました。
本事業は2018年8月より活動を開始し、2019年(令和元年)9月2日(月)に東広島市地域学習用デジタルコンテンツ、通称「のん太の学び場」が公開されました。コンテンツは下記からご覧いただけます。
○東広島市地域学習用デジタルコンテンツ(通称「のん太の学び場」)へのアクセス
バナーをクリックするとデジタルコンテンツが開きます。「のん太の学び場」は東広島市図書館のホームページからもアクセスできます。
2019年(令和元年)9月に「酒づくり」「河内」「ため池」「瀬野八」「農産物直売所」「子どもかぶき」「ごみ袋」「消防署」「藤原春鵲(しゅんじゃく)」「広島大学」という10のテーマでコンテンツが公開されています。2020年3月には、「公園」「市旗」「豊栄」「志和」「安芸津」「黒瀬」「のんバス」「牛」「とんど」「姉妹都市・北広島市」の10テーマを追加しました。さらに、2020年度には、「西条」「八本松」「福富」「高屋」「災害から身を守る」「ふるさとの味」「外国人市民」「産業団地」「水道料金」「オオサンショウオ」の10個のキーワードを追加し、30個のキーワードが完成しました。
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どのような内容や構成にすれば、東広島市の子どもたちや保護者が「東広島についてもっと知りたい、もっと調べてみたい」と思うだろうか…。デジタルコンテンツを開発するにあたり、この点についてメンバー間で何度も協議を重ねました。その結果、学習してほしいテーマとそれに関する情報を単に並べるのではなく、テーマについて学習者自身が疑問を持ち、インターネットや図書館の資料を活用しながら疑問を解決していくような、課題探究や課題解決を支援する機能を持ったコンテンツを開発することになりました。このようなコンセプトに基づき、2020年度までに合計30のテーマ(キーワード)が開発されています。コンテンツには探究に有益な学習課題や資料も豊富に含まれていますので、授業や課外活動、自宅学習や自由研究などに積極的にご活用ください。
本デジタルコンテンツは、主に5つの特徴があります。
【特徴1】 「のん太の学び場」は、社会科副読本『わたしたちの東広島市』を参考に設定されたキーワードを深く学ぶデジタルコンテンツです ▶3年間をかけて、東広島市の「魅力」と「課題」を考える30のキーワードを取り上げました 【特徴2】 「のん太の学び場」には、東広島市立図書館のホームページ(デジタルアーカイブシステム)からアクセスできます ▶図書館のホームページを拠点として、①紙媒体の図書、②デジタルコンテンツ、③リアルな社会、を行き来する「学びのモデル」を提案します 【特徴3】 「のん太の学び場」は、広島県が推進する「課題発見・課題解決」学習を支援します ▶キーワード解説は、①課題を見出す導入部、②課題を探究する展開部、③課題を解決する終結部、の3部で構成されています 【特徴4】 「のん太の学び場」は、新学習指導要領を踏まえて、児童・生徒が持続可能な社会の創り手となることを支援します ▶知識を習得するだけでなく、知識を深め、活用し、地域の課題に取り組むパフォーマンス課題(提案・発信型の学習課題)を提供します 【特徴5】 「のん太の学び場」は、新学習指導要領を踏まえて、児童・生徒が持続可能な社会の創り手となることを支援します ▶広島大学教育ヴィジョン研究センターは、 学生の協力を得て、出前授業や公開講座等を提供してまいります |
2020年度 10のキーワード「東広島市地域学習用デジタルコンテンツ(通称「のん太の学び場」)」の概要 |
以下では、「1.のん太の学び場の開発」、「2.のん太の学び場の活用」、「3.メディア紹介」の3つに分けて紹介します。
東広島市西条町の中心市街地の風景。Wikipediaより引用(画像をクリックすると元のデータにアクセスできます)。
東広島市は広島県の中央部に位置し、20万人近い人口を抱える広島県でも有数の都市です。1970年代に広島大学が賀茂郡西条町(当時)に統合移転することが決定したことをきっかけとして、周辺の4町が合併し誕生、その後さらに5つの町が加入して現在の形になりました。大都市である広島市と隣接し交通ネットワークにも恵まれていることから、企業の工場や研究機関が集まり発展を続けています。このような性格から、東広島市は県内でも人口増加率が特に高い成長を続ける都市であり、また留学生や研修生等の外国人も多く暮らす国際色豊かな都市でもあります。
酒づくりがさかんで大学や研究機関が集まる西条町。多くの企業の工場や工業団地が立地する八本松町。豊かな自然がありホタルの里としても有名な志和町。商業のまちとして栄え歴史的な街並みが残る高屋町。ブランド和牛「黒瀬牛」の生産地であり広島市や呉市との結びつきも強い黒瀬町。中国山地に近く豊かな自然と高地を活かした牧場や観光農園が盛んな福富町や豊栄町。多くの河川が作り出した段丘や渓谷が美しい河内町。瀬戸内海に面しており漁業や造船業が盛んな安芸津町。このように豊かな個性を持つ9つの町が集まって構成されている東広島市は、社会科や総合的な学習の時間などで行う地域学習の題材には事欠きません。
東広島市立図書館から依頼を受けた私たちは、広島大学で社会科教育を専攻する大学生・大学院生と協力して、デジタルコンテンツを開発することになりました。
[ラジオ]
2019年9月9日(月)15:00〜16:00
FM東広島「本っておもしろい!」
上記新聞記事は「中国新聞PLUS日経テレコン21」会員の方はログインして内容をご確認頂くことができます。また、広島大学の図書館のPCもしくは学内サーバーから広島大学図書館のデータベースページを経由して「中国新聞PLUS日経テレコン21」にアクセスすることで、どなたでも無料で記事を閲覧することができます。
[テレビ]
2020年9月19-25日(偶数時間に放送)KAMONケーブルテレビ
地域学習用デジタルコンテンツ「のん太の学び場」活用講座
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