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【2022.07.24】第113回定例セミナー「東広島市地域学習用デジタルコンテンツ-のん太の学び場-活用講座」を開催しました

公開日:2022年07月29日 カテゴリー:開催報告

 

2022年7月24日(日)に,第113回定例セミナー「東広島市地域学習用デジタルコンテンツ-のん太の学び場-活用講座」を東広島市立中央図書館安芸津館で実施しました。当日は市内の小学生10名がタブレット端末を使って「のん太の学び場」での学習に挑戦し,本学の学生・大学院生8名が学習支援をつとめました。

講座は,小学校の授業時間割を模して,13時から16時までを3時間に分割して実施しました。進行は,EVRIの草原和博教授大坂遊教育研究推進員が務めました。また,今年は新しい取り組みとして,オンライン会議システム(Zoom)を活用して,安芸津館からも遠隔で児童が講座に参加し,中央館の子どもたちと一緒に学びました。

 

 

1時間目は,デジタルコンテンツに実装されている30のキーワードを確認するとともに,「のん太の学び場」で何が・どのように学べるかを実体験的に学習しました。この日は,大学生・大学院生たちが広島大学内の農場(西条ステーション)ミライクリエ中央図書館の3か所からビデオ会議システムで現地中継を行い(ミライクリエは事前収録した動画を視聴),「ここはどこだろう?」「この3つの施設が全部ある東広島市の場所はどこだろう?」といった問いを子どもたちに投げかけました。子どもたちは,中継で映し出されたそれぞれの施設を真剣に見つめながら,施設の充実ぶりや利用者の多さなどに歓声の声を口々にあげていました。また,なぜこのような性質の異なる3つの施設が全て広島大学にあるのかを考えるために,「のん太の学び場」のキーワード「広島大学」の内容を紹介すると,子どもたちはタブレットを操作しながら興味深そうにコンテンツをながめていました。

 

 

2時間目は,「のん太の学び場」を使って調べ活動を展開しました。当日は30のキーワードのうち「広島大学」「農産物直売所」「ふるさとの味」に関心を寄せる児童がそれぞれグループになって,調べ学習を行いました。今年は,グループで1つの作品を完成させるため,みんなが調べてみたいと思えるような問いを練り上げてから作業に臨みました。たとえば,「広島大学」について調べ学習をすることを選択した子どもたちは,「大学と小学校では勉強できることにどんな違いがあるのかな?」という問いを立て,広島大学のウェブサイトやパンフレットを調べながら,真剣にポスター作成に取り組んでいました。

 

調べ学習では,子どもたちはA3用紙にインターネットや参考図書を読んで分かったことを書き出したり,資料を引用して貼り付けたりと,グループのメンバーで分担して作業に取り組みました。この支援には,大学生・大学院生と図書館スタッフが共同してあたりました。また,作業にとりかかる前には,図書館スタッフの方から資料の引用・出典表記の方法についてもお話があり,子どもたちに著作権を守ることの大切さも学んでもらいました。図書館にご用意いただいた参考図書は,調べ学習に大いに役立てることができました。

 

3時間目は「のん太の学び場」の調べ活動の成果発表を行いました。最初に児童がペアで成果を報告し合い,次に大学生・大学院生がそれぞれの作品の特徴や良さを全体に向けて紹介しました。最後に草原教授と図書館長の髙野谷様が短評を述べ,受講証と景品を手渡しました。館長は,このようなイベントをきっかけにぜひ積極的に図書館に足を運び,夏休みの自由研究に役立ててほしい,また図書館を使った調べる学習コンクールにも作品を応募してほしいと呼びかけていました。

 

 

東広島市立図書館と連携した「のん太の学び場」活用講座は今年度で4回目を迎えました。今年は,講座の時間中に作品を完成させることができない子どもがいたことの反省をふまえ,グループで共同作業に取り組むことで,子どもたち同士が協力しながらより質の高い作品を作り上げることができました。また,遠隔で参加できる体制を作ることで,離れた場所にいる子ども同士がつながり,ともに東広島という地域について学び,交流しあう機会を提供することができました。

夏休みは始まったばかりです。子どもたちには,のん太の学び場と図書館,そしてキーワードに関連した場所を行き来しながら,自分が立てた問いの答えを時間をかけて見つけ出してほしいと思います。今後もEVRIは,子どもたちの好奇心や探究心にこたえるプロジェクトを推進してまいります。

(文責:大坂遊)

「のん太の学び場」は,「資料(ウェブや本)と現場を往還する学び」をコンセプトに,東広島市立図書館からEVRIが委託を受けて開発した東広島市地域学習用デジタルコンテンツです。「のん太の学び場」開発の経緯や活用実績については,EVRIのプロジェクトページでご紹介しています

東広島市地域学習用デジタルコンテンツ(通称:のん太の学び場)のプロジェクトページはこちら(バナーをクリック)

 


*第113回定例セミナーの告知ポスターはコチラです。


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