【2020.05.16】第40回定例オンラインセミナー「学校休業下の学び支援・授業づくりを考える(3)オンライン授業研究会―今週何をした?再開後を見据えて何をします?―」を開催しました
Ⅰ.開催報告
2020年5月16日(土)、定例オンラインセミナー講演会No.40を87名の参加をもって実施することができました。
学校休業下の学び支援・授業づくり第三回目となる今回のセミナーは「オンライン授業研究会」として開催しました。はじめに丸山恭司教授が直近の教育界の動きをレビューするとともに、「新たな日常」のはじまりを提起しました。続けて、OECDが発表した最新レポートを取り上げ、コロナ問題がもたらした学校教育への影響について報告がありました。レポートを踏まえ、「vulnerable=社会的に脆弱な、身体的精神的に被害を受けやすい」子どもへの支援を軸にして、①子ども・教師・家庭にいかにアプローチしていくか、②超短期・短期・中長期的にはどのような課題に取り組むべきか,を捉える枠組みが示されました(資料の「マトリクス」をご覧ください)。
続けて参加者との議論に移りました。「今週何をした?再開後を見据えて何をします?」をテーマに、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・教育行政の部会に分かれて、今週の取組と課題を共有し合いました。幼稚園・小学校部会では、タブレットでドリルを導入しつつ、学校にも家庭にもオンライン環境が整備されていない状況で何をしていくべきかが話題となりました。中学校では,分散登校が始まり,どのように授業を展開するかが話題となりました。高等学校部会では、オンライン・オンデマンド化が進む中で、オンライン授業の負荷を減らしていく工夫が共有されました。取組の過程で教員間の絆が深まったことや、生徒が積極的にコメントしてくれる発見もあったことが報告されました。教育行政・教員研修部会では、オンライン授業の進め方や学校の問題状況の多様性を見据えた教員研修のあり方が問題提起されました。
最後に草原和博教授・吉田成章准教授が議論を踏まえて総括を行いました。吉田は、子どもたちの横のつながりを作ること、子どもの自治の力を育てていくこと、そのために教師・学校・家庭が連携していくことの重要性を指摘しました。草原は、とりわけコロナ対応の中で,目標をベースにカリキュラムを再構築していく必要性が提起されました。
セミナーで用いられた資料と議論の要旨は下のpdfやリンクページをご覧ください。
今回参加された方は、下段の事後アンケートへの回答にご協力ください。
Ⅱ.セミナーで用いられた資料
●OECD最新レポートを読む:コロナ問題の学校教育への影響 OECDの資料 ①「A framework to guide an education response to the COVID-19 Pandemic of 2020」 セミナーの資料 ①「OECDレポートを読む」 |
発表者 川口広美(広島大学・社会認識教育学講座) 吉田成章(広島大学・教育学講座) 三時眞貴子(広島大学・教育学講座) 安藤和久(広島大学大学院人間社会科学研究科 博士課程後期 1年) 資料作成協力者 沖原さや香(広島大学教育学部 2年) 小林芽生(広島大学教育学部 2年) 永松倫太郎(広島大学教育学部 2年) 古川寛人(広島大学教育学部 2年) |
【重要】上記セミナーの資料の取扱いについてお願いです。
・職員会議・研修等での活用は承諾等不要です。ただし、研究・一般公開に際しては無断転載はおやめください。
・利用されたい場合は、EVRI(evri-info@hiroshima-u.ac.jp)までご連絡をくださいますようお願い申し上げます。
●分科会の報告 | 各部会の進行・議事作成
幼稚園小学校部会:永田良太・間瀬茂夫 |
多くの皆様にご参加いただきまして、誠にありがとうございました
ご参加の方は、事後アンケート(アンケートはこちらをクリックしてください)への回答にご協力ください。
*第40回定例セミナーの告知ポスターはコチラです。
同セミナーに関連するプロジェクトページを以下のバナーからご覧いただけます
教育学研究科HPにも掲載されています
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