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広島大学教育ヴィジョン研究センター 教育研究推進員

大坂遊
Yu Osaka

専門は社会科教育・教師教育・地理教育。博士(教育学)。

博士課程在学中から,広島県内の中学校・高等学校で社会科・地理歴史科の非常勤講師をしながら,広島大学リサーチ・アシスタントやティーチング・フェローを務めてきました。2017年に博士課程を修了し,徳山大学で務める傍ら,広島大学教育ヴィジョン研究センター教育研究推進員(JICA中国委託のカンボジア復興支援事業スタッフ)としても働き始め,現在に至ります。

私の主な研究テーマは大きくわけて4つあります。
ひとつめは,社会科教師志望学生の教科に対する信念及び授業構成の力量の形成過程を解明すること。そのために,国内の特徴的な中等社会科教員養成課程に所属する学生への継続的な調査を実施してきました。この研究は博士論文でいったん区切りをつけ,以降のふたつめ・みっつめの研究へと軸足を移しつつあります。
ふたつめは,社会科教師の力量形成過程を解明し教師教育者の介入方法を検討すること。そのために,教師の授業づくりと意思決定を支援する学習材や教師教育用ハンドブックを開発したり,研修を運営・実施したりしてきました。
みっつめは,先生の先生=教師教育者の専門性を解明し,その開発方法を検討すること。そのために,教師教育者の専門性開発の手法である「セルフ・スタディ」に関する研究を実施しています。これは、教師教育者が自らの実践を「批判的友人(Critical friends)」らとともに省察・改善し、個人や組織の実践を改善するための示唆を得ようとする方法論です。
よっつめは,国内外の社会科学習指導要領・教科書及び社会科教員養成カリキュラムを改善すること。そのために現在,カンボジア教育省と連携し,カンボジア国内の社会科授業の実態調査と,教育政策担当スタッフに対する職能開発研修を実施しています。これがEVRIでの最も重要な仕事で,年に何度もカンボジアを訪問し,たくさんの学びを得ています。

EVRIでは運営スタッフとして,また駆け出しの研究者/教師教育者として,様々なプロジェクトに関わっていきたいと考えています。2019年度は木曜日にEVRI室(B101)にいますので,気軽にお声がけ下さい。

研究業績Research Results

(上述の研究関心に関わる主要なもの。研究成果は全てResearchmapから参照できます。)

・大坂遊, 桑山尚司, 守谷富士彦, 草原和博「教科書開発者の専門性を高める研修プログラムをいかにデザインするか:カンボジア教育省社会科教科書改訂プロジェクトを例に」『学校教育実践学研究』25, 93-108, 2019年
・守谷富士彦, 大坂遊, 桑山尚司, 平田浩一, 升谷英子, 草原和博「カンボジア中学校社会科授業の現状と再生産の構造」『広島大学大学院教育学研究科紀要 第二部 文化教育開発関連領域』67, 75-84, 2018年
・大坂遊, 渡邉巧「社会科教師教育者は駆け出し教師の成長をいかに支援しうるか:米国社会科における「Rationale Development」研究に注目して」『徳山大学論叢』87, 97-110, 2018年
・大坂遊「わが国における中等社会科教員養成カリキュラムの仮説的類型化 : 3大学のカリキュラムの構造と学生への質問紙調査の分析を通して」『徳山大学論叢』86, 21-44, 2018年
・大坂遊『大学生の社会科観・授業構成力の形成過程とその要因 : 中等社会科教員養成カリキュラムに関する事例研究(広島大学学位論文)』2017年
・大坂遊「教職課程後半期における教員志望学生の社会科観・授業構成力の形成過程 : 「洗い流し」はいつどのように起こるのか,あるいは回避されるのか」『学習システム研究』5, 81-102, 2017年
・草原和博, 大坂遊, 金鍾成, 稲垣和, 岡田公一, 河原洸亮, 斉藤弘樹, 迫有香, 竹内和也, 辻幸大, 守谷富士彦, 山田薫, 山口安司「社会科授業改善支援プログラムの開発と評価 : 教員養成・教員研修で活用できるオンライン教材とハンドブック教材の構成」『学校教育実践学研究』23, 93-101, 2017年
・大坂遊「教職課程入門期における社会科教員志望学生の社会科観・授業構成力の形成過程とその特質:被教育体験と大学カリキュラムの関係に注目して」『社会科研究』85, 49-60, 2016年
・大坂遊「大学生の社会科観・授業構成力の変容に差が生じる理由 : 同一の教員養成カリキュラムで学ぶ教職課程前半期の学生に着目して」『広島大学大学院教育学研究科紀要 第二部 文化教育開発関連領域』65, 53-62, 2016年
・渡邉巧, 大坂遊, 草原和博「小学校における社会科を中心とした校内研修の意味と効果」『教育学研究ジャーナル』18, 1-10, 2016年
・草原和博, 岡田了祐, 渡邉巧, 大坂遊, 阪上弘彬, 岩下真也, 上嶋智江, 小川征児, 木坂祥希, 魏思遥, 佐々木拓也, 辻本成貴, 寺嶋崇, 山田健司, 杠拓哉「社会科授業力改善ハンドブックの開発と評価 : 教員養成・教員研修の場で活用できる教材の構成」『学校教育実践学研究』22, 181-192, 2016年
・大坂遊, 渡邉巧, 金鍾成, 草原和博「社会科教師志望学生の授業プランニング能力はいかにして学習されるのか : 大学入学後の能力向上の要因と支援策」『学習システム研究』1, 30-46, 2015年
・棚橋健治, 渡邉巧, 大坂遊, 岩田昌太郎, 草原和博「教師のリーダーシップと教科指導力の育成プログラム : シンガポールにおける国立教育学院のGPLに注目して」『学校教育実践学研究』21, 133-141, 2015年
・大坂遊, 草原和博「社会科教育に関する内面化された規範・観念の脱構築 : 移行・接続教育としての初年次教育の意義」『社会認識教育学研究』30, 191-200, 2015年

研究テーマ・研究関心Research Concern

①社会科教師・教師志望学生の授業に対する理論的根拠の形成過程の解明
②社会科教師・教師志望学生の力量形成を支援する養成・研修プログラムの開発
③セルフ・スタディを通した教師教育者の専門性開発方略の検討
④教育政策立案者・教育カリキュラム開発者・教科書執筆者に対する研修プログラムの提供

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