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【2022.12.21】定例オンラインセミナーNo.129【HUGLI特別企画14・報告会】「ダルマプルサダ大学の授業改善に関する報告会(2)―「日本史」「日本文化社会」「日本文学」―」を開催しました。

公開日:2022年12月28日 カテゴリー:開催報告

.開催報告

広島大学大学院人間社会科学研究科「教育ヴィジョン研究センター(EVRI)」は, 2022年12月21日(水)に,第129回定例オンラインセミナー【HUGLI特別企画14・報告会】「ダルマプルサダ大学の授業改善に関する報告会(2)―「日本史」「日本文化社会」「日本文学」―」を開催しました。総勢46名の皆様にご参加いただきました。

「HUGLI特別企画」シリーズは,広島大学型教育を世界展開することを目指すHUGLI(Hiroshima University Global Learning Institute)構想の一環として行われています。シリーズ第14回となる本セミナーでは,これまで日本語教育支援の一環として行われてきたインドネシア・ダルマプルサダ大学日本語・日本文化学科における「日本史」,「日本文化社会」,「日本文学」の授業改善の内容に関して報告が行われました。

はじめに,司会の永田良太教授(広島大学)より,本セミナーの趣旨が説明されました。2017年から実施された新カリキュラムの取り組みのうち,日本文化に関する科目である「日本史」,「日本文化社会」,「日本文学」の概要と授業改善の取り組みについての発表であることがセミナーの参加者全体で確認されました。

次に,Hari Setiawan氏(ダルマプルサダ大学日本語学科)からダルマプルサダ大学のカリキュラムの説明が行われました。新カリキュラム作成の背景と「日本史」,「日本文化社会」,「日本文学」における授業改善の必要性およびこれまでの授業改善の経緯について報告されました。

 

続いて,Alpina Pamugari氏,Astera Khirana氏, Hayun Nurdiniyah氏(三氏ともにダルマプルサダ大学日本語学科)から「日本史」,「日本文化社会」,「日本文学」についての授業改善報告が行われました。
Alpina氏からは「日本史」についての報告が行われました。「分析・設計・開発・実践・評価」を意識して授業改善を行うとともに,授業で扱う内容についても見直し,教材が作成されたことが報告されました。
Astera氏からは「日本文化社会」についての報告が行われました。日本の文化や社会を捉える視点や指導法が固定化していたという問題をふまえ,シラバスの見直しや教材の開発が行われてきたことが報告されました。
Hayun氏からは「日本文学」についての報告が行われました。新しい文学作品が扱われていないことや授業が一方向的であるという問題をふまえ,シラバスの見直しや指導法の開発が行われてきたことが報告されました。
また,三氏ともに,それぞれの授業改善の成果を学会で発表するとともに論文化されたことが報告されました。

 

以上の発表を受けて,コメンテーターの川口隆行教授(広島大学)から,それぞれの科目に関するさらなる改善のための助言が行われるとともに,日本文化に関するこれらの科目によって習得される知識と日本語に関する知識の習得をどのように考えるかという問題提起が行われました。

 

また,ウェビナーのQ&A機能を活用して行われた質疑応答では,「授業では何語が用いられているのか」,「日本語教育に関して国で定められたカリキュラムがあるのか」といった質問や,「これらの科目を含んだ4年間の教育目標を明確にした方がよい」といった意見も出されました。これらの議論を通して,日本語教育のカリキュラムにおける日本文化科目の位置づけや役割について改めて考える必要性が参加者全体で共有されました。

今後もEVRIでは海外交流研究拠点を利用したパートナーシップの構築に向けて,引き続き活動してまいります。

(文責:永田良太)


 

Ⅱ.アンケートにご協力ください

多くの皆様にご参加いただきまして,誠にありがとうございました
ご参加の方は,事後アンケート(アンケートはこちらをクリックしてください)への回答にご協力ください。


教育学研究科HPにも掲載されています


*第129回定例セミナーの告知ポスターはコチラです。

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