【2022.5.31】第111回定例オンラインセミナー「【HUGLI特別企画10・報告会】日本語チュータープログラム報告会」を開催しました。
Ⅰ.開催報告
広島大学大学院人間社会科学研究科「教育ヴィジョン研究センター(EVRI)」は、2022年5月31日(火)に,第111回定例オンラインセミナー「【HUGLI特別企画10・報告会】日本語チュータープログラム報告会」を開催しました。大学院生や学校教員を中心に49名の皆様にご参加いただきました。
「HUGLI特別企画」シリーズは,広島大学型教育を世界展開することを目指すHUGLI(Hiroshima University Global Learning Institute)構想の一環として行われています。シリーズ第10回となる本セミナーでは,はじめに,司会の永田良太教授(広島大学)より,本HUGLI事業の一環として,2020年度と2021年度にオンラインによる日本語チュータープログラムが実施されたことが報告されました。インドネシア・ダルマプルサダ大学の教員の日本語力の向上のために行われたチュータープログラムの成果を共有し,改善点を探るという本セミナーの趣旨がセミナーの参加者全体で確認されました。
次に,Hari Setiawan氏(ダルマプルサダ大学日本語学科)から,2020年度と2021年度に実施されたチュータープログラムの概要が説明されるとともに,日本語能力検定試験(JLPT)を指標として,日本語学科の教員の日本語力が向上したことが報告されました。
続いて、岡田祐希さん(広島大学教育学部)、Rima Novita Sari氏(ダルマプルサダ大学日本語学科)、正出七瀬さん(広島大学大学院人間社会科学研究科)、Kun M. Permatasari氏(ダルマプルサダ大学日本語学科)の4人によって報告がなされました。
1人目の岡田さんからは読解教材を中心に行われたことが報告されるとともに,日本語教育を専門に学ぶ学生として,日本語を分析的に捉えることの難しさに改めて気づかされたという成果が述べられました。
2人目のRima氏からは日本語能力検定試験N2レベルで求められる語彙について学習を行い,チューターから説明を受けることで曖昧だった意味の理解が明確になったという成果が述べられました。
3人目の正出さんからは日本語教育を専門としない学生がチューターを行うことの意義について述べられました。また,異文化間交流の体験はこれからの学校教員にとっても必要なことであることが改めて確認されました。
4人目のKun氏からは類義語や似ている漢字についての学習を行ったことが報告されました。また,チュータープログラムを通して,自身の勉強方法の改善点に気づくことができたという成果も述べられました。
その後,ウェビナーのQ&A機能を活用して行われた質疑応答では,「チュータリングの時間の使い方」や「チュータリングの内容の把握の仕方やチューターに対するフィードバックの仕方」についての質問が出されました。以上の発表や質問を受けて行われた協議をとおして,日本語チュータープログラムの意義と今後に向けての改善点について,参加者全体で理解が深まりました。
今後もEVRIでは,インドネシアにおける海外交流研究拠点の活性化に向けて,引き続き検討してまいります。
(文責:永田良太)
Ⅱ.アンケートにご協力ください
多くの皆様にご参加いただきまして、誠にありがとうございました
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*第111回定例セミナーの告知ポスターはコチラです。
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