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【2020.07.23】第44回定例オンラインセミナー「ポスト・コロナの学校教育(1)―EVRI緊急出版物を読む―」を開催しました

公開日:2020年07月16日 カテゴリー:開催報告

.開催報告

2020年7月23日(土),定例オンラインセミナー講演会No.44を87名の参加をもって実施しました。

2020年4月から6月までの第一フェーズ「学校休業下の学び支援・授業づくりを考える」を締めくくり,第二フェーズ「ポスト・コロナの学校教育」のシリーズセミナー第一回目となりました。はじめに,司会の草原和博教授吉田成章准教授より,第二フェーズ開催の趣旨が述べられました。

続けて,木村優氏(福井大学教職大学院),栗本和明氏(中華人民共和国北京日本人学校),寺田拓真氏(広島県総務局付)より、EVRIが刊行した『ポストコロナの学校教育:教育者の応答と未来デザイン』(溪水社)のレビューをしていただきました。

木村先生はストーリー・コミュニケーション・ニューノーマルの三つのキーワードとともに同書の意義を論じました。教師,子ども,地域のコミュニケーションを触発させるOECDマトリクスの開発を評価し,学びと教えのニューノーマルを協働的に探究していくことの重要性を指摘しました。栗本氏は,同書でも紹介された北京日本人学校での取組のポイントを4点にまとめて指摘し,「全員が集う」という規範から離れた新しい授業の形を意義づけました。寺田氏は,はじめに同書を,いいことばかりが書かれたハッピーエンドに尽きる本ではなく,コロナ対策下の様々な登場人物のリアルな葛藤が描かれている点を、いい意味で「泥臭い」と評価し,「しなやかで,したたかで,泥臭い学校」へリデザインしていくことが同書から読み取れることであると述べました。

続けて質疑応答に移りました。提案された学校のリデザインにおいて,履修制度をどう組み替えられるかという質問に対して,履修主義から習得主義への移行の重要性や,授業の参加度による評価ではなく,学習者の学びと育ちを見取る評価のあり方を考えていくことの重要性が指摘されました。そこでは具体的な子どもの姿を描いて教師達が共有することの大切さが確認されました。

最後に吉田成章・棚橋健治教授・草原和博より総括がなされました。今後の同シリーズのセミナーでは,教育学の言語を取り換えていくことが肝要であることを確認しあい,ポストコロナの中で参加者がそれぞれの立場で今後できることを中長期的に考えていくことの重要性が指摘されました。第二フェーズの開幕にふさわしい,多くの触発と新しいコンセプトの提案がなされた90分間となりました。

 

 

Ⅱ.アンケートにご協力ください

多くの皆様にご参加いただきまして,誠にありがとうございました
ご参加の方は、事後アンケート(アンケートはこちらをクリックしてください)への回答にご協力ください。

 


*第44回定例セミナーの告知ポスターはコチラです。

No.44のサムネイル

 


同セミナーに関連するプロジェクトページを以下のバナーからご覧いただけます


 

教育学研究科HPにも掲載されています


 

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