【2026.6.11】定例オンラインセミナー講演会No.198「ドイツ・ライプツィヒにおける授業研究と教師教育-2026年5月出張報告-」を開催しました。
I.開催報告

広島大学大学院人間社会科学研究科「教育ヴィジョン研究センター(EVRI)」は, 2026年6月11日(木)に,定例オンラインセミナー講演会No.198「ドイツ・ライプツィヒにおける授業研究と教師教育-2026年5月出張報告-」を開催しました。大学院生や研究者を中心に25名の皆様にご参加いただきました。
はじめに, 中井悠加准教授(広島大学),南浦涼介准教授(広島大学)より,海外出張の報告を公開の場で行うことで,授業研究やドイツの教育に関心を持つ方々の交流・意見交換の場としたいという本セミナーの趣旨が説明されました。
- 趣旨説明をする南浦准教授と中井准教授
次に,吉田成章准教授(広島大学),藤原由佳氏(大阪教育大学),澤田百花特命助教(広島大学),大城朝周さん(広島大学大学院)より,2026年5月のライプツィヒ滞在報告がなされました。
広島大学教育学部とライプツィヒ大学教育科学部は2016年10月に部局間交流協定を締結し,これまでに計7回の国際シンポジウムが開催されたほか,広島大学教育方法学研究室とライプツィヒ大学一般教授学研究室との間で継続的に共同研究に取り組まれてきました。
2026年5月のライプツィヒ滞在においては,学校訪問,ライプツィヒ大学での講義の聴講・講義の実施を行い,これまでの取り組みをもとに共同研究の深まりが目指されたことが説明されました。
学校(大学進学を目的とした中等教育機関であるギムナジウム)訪問においては,授業観察および授業者との授業検討会が行われ,民主的な授業づくりと学校づくりについての示唆が得られたことが報告されました。例えば,ドイツ語科の授業においては,学校に服装の決まりを導入することの是非について生徒が投票・議論を行い,こうした授業づくりの背景には,民主的なものの見方や行動を育てていきたいという教師の願いがあることが共有されました。
ライプツィヒ大学教育科学部での講義(“Lesson study in JAPAN”)実施においては,日本の高等学校の数学の授業ビデオと授業の発話記録(日本語を英語訳したもの)をもとに,ライプツィヒ大学の学生と授業分析を行ったことが報告されました。授業に対する所感を出し合い,それらをキーワード化し,他者と議論することで授業分析を深める時間になったことが共有されました。
- 報告をする吉田准教授
- 報告をする藤原氏
- 報告をする澤田特命助教
- 報告をする大城さん
報告を受けて, 南浦准教授と中井准教授より,コメントがなされました。南浦准教授からは,二国間・部局間の共同研究によって,教師としての学び(ドイツの授業や学校のあり方から学ぶこと)と,教師教育者としての学び(授業をどう捉え,意味づけるか),組織運営者としての学び(二国間・部局間の共同研究の継続・発展を考える)が見いだせることが指摘されました。中井准教授からは,とりわけドイツ語科の授業について,学びのプロセスが民主主義的なものになっているかどうかに焦点が当てられている点が重要であることが示されました。
- コメントする南浦准教授
- コメントする中井准教授
以上の講演を受けて, フロアとのディスカッションが行われ,どのような目的を据えて授業づくりや学校のあり方を考えるかに「本質」が見いだせるというコメントや,ドイツの学校における移民背景のある子どもの実態についての質疑応答がなされました。
- フロアの様子
- 質問する参加者
- 登壇者と司会者の議論の様子
最後に,南浦准教授,中井准教授より挨拶がなされ,本セミナーでの交流を契機として,今後の二国間・部局間共同研究が発展することが展望され,本セミナーは締めくくられました。
文責(澤田百花)
Ⅱ.アンケートにご協力ください
多くの皆様にご参加いただきまして,誠にありがとうございました
ご参加の方は,事後アンケート(アンケートはこちらをクリックしてください)への回答にご協力ください。









