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▶2024年12月26日 公開 ▶2025年5月26日 最終更新
プログラムの詳細や受講のお申込みは,
下記のページからお願いいたします。
(申込期限:2025年2月28日(金)まで)
https://www.hiroshima-u.ac.jp/gshs/risyu_syomei
※申込みは終了しました。ご応募いただきありがとうございました。
プロジェクトの概要
本ページでは,広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI)が主催する履修証明プログラムである「教師教育者のためのプロフェッショナルディベロップメント講座」について紹介します。
以下,トピックごとに記載しています。
関心のある項目をクリックしてご覧ください。
近年,教師教育や教員養成の世界では,「教師教育者(Teacher Educator)」という概念が注目されています。「教師教育者」には,教員養成に携わる大学教員のみならず,教育委員会の指導主事や学校現場の管理職,同僚教師など,教師の成長に影響を与える幅広い立場の人も含まれています。「教師教育者」は,「教師を育てる研究者」や「元(ベテランの)教師」といった単なる職歴や専門領域を備えているだけではなく,教師の力量形成を支援する存在としての特別な専門性(professionality)や信念(identity)が必要であるとされています。このことから,世界中で教師教育者についての研究が行われ,教師教育者の専門性開発のあり方が議論されています。
広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI)は,設立当初から教師教育者に関する研究を行っています。これまで,日本国内外の学校や機関と連携しながら,「教師教育者とは誰なのか」「教師教育者とはどのような専門性をもつ存在なのか」「教師教育者が専門性を高めるためには何をすればよいのか」といったテーマについて,教師教育者の専門性に関する研究や実践を重ねてきました(「教師教育・授業研究」ユニットの特設ページもご参照ください)。
これまでのEVRIが行ってきた取り組みをさらに発展させるべく,2021年度4月より,EVRIは広島大学が社会人向けに開講している「履修証明プログラム※」の1つとして,「教師教育者のためのプロフェッショナル・ディベロップメント講座」を開設しています。
※「履修証明プログラム」…学校教育法施行規則で定められた,体系的な知識・技術等の習得を目指した社会人向け教育プログラムのこと。制度についての詳細は,文部科学省のこちらのページを参照。広島大学で開講されているプログラムについては,こちらのページを参照。
若手教員や教育実習生の指導,および校内研修の企画・運営などに関わっている先生方を対象とした有料の講座です。1年間(計80時間)をかけて,EVRIが受講者の教員養成・研修の改善と研究能力の向上,そして教師教育者のコミュニティづくりを支援していきます。修了者には,学校教育法に基づく「履修証明書」を発行します。
受講をお勧めしたいのは,次のようなニーズをお持ちの先生方です。
プログラムの詳細や申し込み方法についてはこちらのリンク先,ならびに以下の案内用チラシ(PDF)をご参照下さい。
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講座全体で,「オンライン講習」「共同研究・論文執筆」の2つが連動する形で進行していきます。
希望者には,任意で草原教授の提供する教師教育に関する大学院授業の情報提供も行います。
実施計画は,以下のようなイメージとなっています。
実施日程は調整中ですが,5月から翌1月まで,毎月1回を原則として計10回実施予定です。
講習は1回2時間で,休日や祝日など受講者が参加しやすい日程で開催します。
講習終了後,2週間を目処に,その講習回に応じた課題を提出していただきます。
【実施日程(2025-03-28時点)】※都合により変更となる場合があります。
第1回:2025年5月17日(土)14:00~16:00
第2回:2025年6月22日(日)14:00~16:00
第3回:2025年7月19日(土)14:00~16:00
第4回:2025年8月3日(日)14:00~16:00
第5回:2025年8月30日(土)14:00~16:00
第6回:2025年9月27日(土)14:00~16:00
第7回:2025年10月18日(土)14:00~16:00
第8回:2025年11月29日(土)14:00~16:00
第9回:2025年12月20日(土)14:00~16:00
第10回:2026年1月10日(土)14:00~16:00
受講者が聴講している,草原担当の大学院授業科目「教職課程・現職研修カリキュラムデザイン基礎研究」「教職課程・現職研修カリキュラムデザイン発展研究」の実施報告については,草原教授の個人HPにて公開する予定です。
基本的にはZoomによるオンラインの形で講習を行っていきます。以下,各回の講習の概要を報告していきます(随時更新)。
【第1回:2025年5月17日(土)14:00~16:00】
本年度も月に一度行われる講座が始まり,5月17日に第1回目の講座を実施しました。全国各地からオンライン上で6名の受講者が集まりました。
はじめに,本講習の趣旨説明と自己紹介が行われました。受講者は,初等教育機関や中等教育機関,高等教育機関,そして教育行政といった,様々な機関に所属されています。受講者に加え,ともに講習を作り上げていくスタッフも参加し,全員で講座進めていくことが確認されました。
次に,大坂教育研究推進員より講座全体についてのオリエンテーションが行われました。Microsoft Teamsをはじめとしたアプリケーションの使用方法,毎月のオンライン講座の流れ,各回の学習課題などの基本事項を確認しました。特にこの講座は,履修証明プログラムとして,オンラインで完結しつつも,共同研究グループを組織し,学術論文の執筆を行うことや,学術論文での学びをアウトプットすることを中心とした学びの中にインプットがあるという特徴を持つ全国でも大変珍しい特質を持つ講座であるということが強調されました。
休憩を挟み,後半ではアイスブレイクと自己紹介を兼ねた,教師教育者としての専門性開発研修に関わるアクティビティを行いました。アクティビティのテーマは,「“教師教育者としての”自己紹介」でした。受講者とスタッフ全員が,教師教育者としてどのような道を歩んできたのか,その「転機」と「契機」について,絵を描き,自己紹介をしてもらいました。受講者はグラフや階段,フローチャートといった様々な表し方で,それぞれの多様な経歴,教師教育者となった(あるいは”なってしまった”)経緯について語り,どのような問題意識があって受講を決めたのかを共有しました。参加者はZoomのチャット機能を活用して,自己紹介に対して気になったことや詳しく知りたいことを投稿し,それに回答を重ねるといった形で交流を深めていました。スタッフも同様に全員が自己紹介を行い,教師教育者としての思いや歩み,関心を開示しあいました。
自己紹介をふまえ,草原教授よりワークのまとめ(意図開示)がありました。教師教育者としての自己開示.書くことで自己の来歴をメタ認知することを企図していたことが伝えられました。このことが伝えられた背景には,教師教育者は,教師教育者としてのコア・リフレクションが必要不可欠であり,コア・リフレクションには相互対話・相互構築が求められるため,コミュニティとしての成立,ヴィジョンの共有に向けて,このような取り組みを実施したことが伝えられました。
今年度の講習では、6名の受講者が集まり,スタッフも含め,互いの話を行いやすい雰囲気の中で,全員の関心の在り所を知ることができました。次回以降,学術的対話を通じて,互いの問題意識のすり合わせを行っていきたいと思います。
(大村・大坂)
「教師教育者のためのプロフェッショナル・ディベロップメント講座」に関するQ&A
- 自分が受講する資格があるのか,受講しても最後まで継続できるのか不安なのですが,何か目安になるものはありますか?
→こちらのページの「履修資格」を満たしている方であれば,どなたでもご応募いただけます。ただし,R7年度の募集人数は5名程度となっておりますので,応募者多数の場合は選考となる場合がございます。また,学術研究や論文執筆といったアカデミックスキルが要求される専門的なワークが中心となりますので,不安な方は事前に担当者までご相談ください。昨年度のプログラムの活動報告ページも,ぜひご一読ください。- 受講希望者が定員を超えた場合などは,どのような基準で選考されるのですか?
→応募者多数の場合は,教師教育を中心とした研究業績や,教師教育の実務経験等を考慮して履修者を決定します。定員は5名程度としていますが,運営スタッフの確保などの状況によって受け入れ可能な人数は変化します。- 受講した場合,必ず研究と学術論文の執筆を行わないといけませんか?研究するのではなく,純粋に教師教育についての理論や知見を吸収したいのですが…。
→はい。教師教育の研究を通して教師教育者としての専門性を開発することに主眼をおいた講座となっておりますので,参加にあたっては,共同研究への参加と学術論文の執筆が必須となります。研究と論文執筆にあたっては,講座担当教員とスタッフが共同研究者として全面的にサポートします。これらの活動への参加が難しい,純粋に教師教育についての知見を深めたいという方は,EVRIの提供する教師教育に関連するセミナーに参加したり,科目等履修生として草原教授が担当する大学院科目を受講されるといった方法をご検討ください。- 研究活動は,具体的にどのくらいの時間・日数をかけるのですか?
→研究テーマにもよりますが,過去の経験に基づくと,最低でも50時間~80時間程度,日数にして丸10日程度は研究活動に費やす必要があるとお考えください。
→研究活動の内訳は以下のようなイメージです。土日等の休日に時間的な余裕がない方の受講はおすすめしません。
– 先行研究の整理,RQや方法の確定,分析枠組みの確定・・・10時間以上
– 聞き取り調査の準備,質問紙項目の作成,データ収集・・・10時間以上
– データの分析と解釈,示唆についての議論・・・10時間以上
– 論文の執筆(草稿作成→推敲→提出→校正)・・・20時間以上- 2023年度まで必須だった大学院の授業科目は,今年は受講できないのですか?
→受講はできませんが,情報提供は可能です。講座の受講者は,草原教授が担当する大学院の前期科目「教職課程・現職研修カリキュラムデザイン基礎研究」と後期科目「教職課程・現職研修カリキュラムデザイン発展研究」を録画映像等を通して学ぶ機会を提供いたします。- 講習は,対面で受講する必要がありますか?遠方なので広島大学での受講が難しいのですが…。
→講習は原則としてビデオ会議システム(Zoom)を活用し,すべてオンラインで実施する予定です。毎月1回のペースで,土曜日または日曜日の午後に実施します。- 任意となっている,草原教授の担当する大学院の授業科目を正規に履修(単位修得)したい場合はどうすればいいですか?
→広島大学の科目等履修生に登録する必要があります。その場合,講座受講料とは別に,検定料や入学金や授業料等の追加の費用負担が必要となります(登録は2月末締め切り)。もし将来的に広島大学の大学院への進学を検討されている場合,科目等履修生として事前に手続きをされることをお勧めします。科目等履修生として修得した単位は,大学院に入学後に修了単位に含めることができる場合があります。詳しいことは,下記の問い合わせ先にお尋ねください。
・広島大学 教育学系総括支援室(大学院課程担当)
〒739-8524 東広島市鏡山1-1-1 TEL:082-424-3706
E-mail:kyoiku-in■office.hiroshima-u.ac.jp ※■は半角@に置き換えてください。
- 講座で参加できなかった回の補講などを受けることはできますか?
→可能ですが,講習には原則としてオンタイム(リアルタイム)での参加をお願いいたします。勤務の都合などでやむを得ず講座に参加できなかった場合は,オンデマンド(非同期オンライン)で欠席回の内容を補完していただきます。- 履修申請手続きの中に「履修資格を証明するもの」とありますが,これはどのようなものを提出すればいいのでしょうか?
→前職を証明する書類(辞令等),あるいは現職を証明する書類(辞令,職員証等)の写しをご提出頂くことになります。- 休職などで現職を一時的に離れていても受講可能でしょうか?
→受講可能です。申請時には「履修資格を証明するもの」として休職辞令のコピーなどをご提出ください。
私たちEVRIは、EVRIの掲げるミッションとヴィジョンを達成するために、共同事業、共同研究、受託研究および講演等をお引き受けいたします。
ご依頼やご質問は、EVRIの運営支援チームに遠慮なくお問い合わせください。連絡先は次のとおりです。
e-mail :evri-info@hiroshima-u.ac.jp
Tel & Fax: 082-424-5265
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広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI)
〒739-8524 広島県東広島市鏡山1丁目1番1号 広島大学大学院人間社会科学研究科 B101&B809
Tel : 082-424-5265(B101)/082-424-6809(B809)
e-mail: evri-info@hiroshima-u.ac.jp