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第13回定例セミナー「研究成果に基づく教師教育の開発」第14回定例セミナー「教師教育者の仕事とアイデンティティ」を開催しました

公開日:2018年12月26日 カテゴリー:開催報告

定例セミナー No.14 ワークショップの様子

 

広島大学インキュベーション研究拠点「教育ヴィジョン研究センター(EVRI)」は、「教育の専門家」研究ユニットに関連して、ノルウェーからKari Smith先生と、オランダからAnja Swennen先生を招聘し、2018年12月10日(月)に定例セミナーNo.13「研究成果に基づいた教師教育の開発:国家イニシアティブとしてのNAFOL」と定例セミナーNo.14「教師教育者の仕事とアイデンティティ」を開催しました。本シンポジウムでは、12月8日(土)の国際シンポジウム(詳細はリンク先)に続いて、広島大学で行われました。

 

 

12月10日(月)10:30-12:00
定例セミナーNo.13「研究成果に基づいた教師教育の開発:国家イニシアティブとしてのNAFOL」 ー Kari Smith先生(ノルウェー工科大学)


広島大学インキュベーション研究拠点「教育ヴィジョン研究センター(EVRI)」は、2018年12月10日に定例セミナー(13)「研究成果に基づいた教師教育の開発:国家イニシアティブとしてのNAFOL」を開催いたしました。「教育の専門家」研究ユニットでは「教育研究者」クラスタを設置し、理論と研究を基盤とした教師教育者の育成に取り組んでいます。この活動に関連して、ノルウェー工科大学のKari Smith先生をお招きし、ご講演をいただきました。

ノルウェーでは、PISAショックの後、教師教育の質への批判が高まりました。そこで、教師教育をリサーチベースに変革すること、教師は研究に基づく実践ができること、教師教育者も教師の研究を指導できる専門性をそなえることが期待されるようになりました。このような経緯で設立されたのがNAFOLです。

NAFOLは大学間の連携に基づく博士課程の学生を対象としたプログラムであり、幼児教育から中等教育まで全ての教師教育の質を高めること、国際的なネットワークと文化的な素養をもった研究者の育成を目的としています。NAFOLの学生は、手厚い資金援助を得て、国内外の先端的な研究者に直接論文指導を受けつつ、教師教育者としての専門性を高めていきます。

講演後には、NAFOLがこのような手厚い指導ができる理由、教師教育者への支援体制、学校教育への還元のし方、実践志向の研究(practice-oriented research)の具体例などについて質疑が交わされました。教師教育者の専門性開発の方略について研究しているEVRIにとって、NAFOLの取組は大いに参考になりました。

 

 

 

12月10日 18:30-20:00
定例セミナーNo.14「教師教育者の仕事とアイデンティティ」ー Anja Swennen先生(アムステルダム自由大学)


広島大学インキュベーション研究拠点「教育ヴィジョン研究センター(EVRI)」 は、2018年12月10日(月)に研究拠点創成ワークショップ「教師教育者の仕事とアイデンティティ」を開催しました。オランダのアムステルダム自由大学からAnja Swennen先生をお招きし、EVRIの岩田昌太郎先生と協働的にワークショップ(WS)を実施しました。

まずEVRI代表の草原先生による「教師教育者は常にCongruency(合同性、言行一致)が問われているのではないか」という問題提起からWSが始まりました。次に岩田先生が、Anja Swennen先生の紹介、自身のオランダでのサバティカル時代の苦労話、Swennen先生と協働で研究やWSをする夢が実現したこと、などをお話され、今回のWSの趣旨である「教師教育者の特徴を探る」について説明されました。

WS(その1)では、教師教育者の特徴(重要な資質・能力・態度など)を一人5つ付箋に書き出しグループ内でカテゴリー化する活動をしました。各グループで5つ程度の特徴に集約することを目指しました。WSはコーヒーやお菓子(Swennen先生の差し入れたストループワッフル)をつまみながらのヨーロッパスタイルの和やかな雰囲気の中で進行しました。その後にSwennen先生が、各グループから析出された教師教育者の特徴に対して「Congruency Teacher Educator」の視点から意味づけと価値づけが行われました。

WS(その2)では、学校で働いている教師教育者は、教師としての自分の実践を、教師教育者としての振る舞いにどのように活かすことができるかについて話し合いました。その後、Swennen先生から素敵なグリーティングカードが配布され、教師教育者として自分の実践を改善するために来年行いたいこと=「私の来年の抱負」を書き記す活動もしました。

多様な立場の教師教育者が一同に会し、教師教育者のあり方を考え、自分自身の振る舞いを見直すことができた、充実した会となりました。

 

 

講演の詳細は、EVRIの活動報告書(EVRI Letter)をご覧ください。(画像をクリックするとPDFが開きます)


【確定】EVRI no.39kari講演会のサムネイル

【定例セミナー No.13 広報用レター】

EVRI Letter No.40 anja講演会のサムネイル

【定例セミナー No.14 広報用レター】

 

 

リンク(クリックするとリンクが開きます)


1.教育学研究科HPでも掲載されました。

2.教育学研究科社会認識教育学講座のHPでも掲載されました。※準備中

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