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【2020.06.27】第42回定例オンラインセミナー「主権者教育の改革を考える(1) -政治的中立性を守るとは-」を開催しました

公開日:2020年06月29日 カテゴリー:開催報告

.開催報告

2020年6月27日(土)に, 第42回定例オンラインセミナー「主権者教育の改革を考える(1)―政治的中立性を守るとは―」を開催しました。

「主権者教育を考える」シリーズは,現職教員および学部生・大学院生を主な対象とした講演会(セミナー)であり,研究成果の社会還元を目的としています。本研究チームは,広島大学の草原和博先生をリーダとし,日本体育大学の池野範男先生,広島大学の川口広美先生,渡邉巧先生,金鍾成先生をメンバーとし,オーストリアのグラーツ大学およびウィーン大学の研究者とも共同調査を進めています。日本学術振興会の科学研究費助成事業(国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B)))で実施しています。近年の文部科学省の調査によると,多くの学校で主権者教育が行われていると報告されているものの,その中身は選挙制度の理解や模擬選挙の体験に留まっており,子どもが現実社会の問題にふれる機会を提供することは稀であることが分かります。このような状況では,真の主権者や市民を育成しているとはいえないと上記の研究チームは指摘しています。

そこで,16歳から選挙権を付与し,学校のなかで現実社会の問題を積極的に扱おうとする文化が広がりつつあるオーストリアの挑戦に注目し,主権者教育の「実質化」,社会科教育の「再政治化」のための戦略を考察しています。その大きなプロジェクトのなかで,金鍾成先生と渡邉巧先生からは,「政治的中立性」に注目した事例研究を紹介していただきました。具体的には,オーストリアの中等学校で「歴史・社会・政治科教育(歴史と公民の統合科目)」を担当する三人の教師の協力を得て,政治的中立性に関するインタビューや彼らの授業実践の現地調査をおこなっています。結果として,日本の社会科教育を改革していくために,以下の四つを提言しました。一つは,社会と教室の距離を縮めていくことが求められ,授業で現実社会の問題を論争的に取り上げる必要があること。二つは,政治的中立性に対する柔軟な理解が必要であること。三つは,教師が自律的に授業の目標を考えたり,取り扱う論争のテーマを判断したりする力(ゲートキーピング力)が必要であること。四つは,教師が自らの判断(ゲートキーピング)の理由を説明する能力を高める必要があること,でした。日本とは異なる文脈のオーストリアの事例を通して,日本の社会科教師や学生に対して.論争問題学習と政治的中立性に対する新たな理解を提供していただきました。

セミナーの様子

Ⅱ.アンケートにご協力ください

多くの皆様にご参加いただきまして、誠にありがとうございました
ご参加の方は、事後アンケート(アンケートはこちらをクリックしてください)への回答にご協力ください。


*第42回定例セミナーの告知ポスターはコチラです。

 

教育学研究科HPにも掲載されています


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