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【2020.09.19】第47回定例オンラインセミナー「主権者教育の改革を考える(2)―教科論と内容構成・学習指導―」を開催しました

公開日:2020年09月24日 カテゴリー:開催報告

.開催報告

2020年9月19日(土)に, 第47回定例オンラインセミナー「主権者教育の改革を考える(2)―教科論と内容構成・学習指導―」を開催しました。

「主権者教育を考える」シリーズは,現職教員および大学院生を主な対象とした講演会(セミナー)であり,研究成果の発信を目的としています。本研究チームは,科学研究費助成事業(国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B)))を基盤に,広島大学の草原和博先生をリーダに,日本体育大学の池野範男先生,広島大学の川口広美先生,渡邉巧先生,金鍾成先生をメンバーに,オーストリアのグラーツ大学およびウィーン大学の研究者と共同研究を進めています。文部科学省の調査によると,多くの学校で主権者教育が行われていると報告されているものの,その内容は選挙制度の理解や模擬選挙の体験に留まっており,子どもがナマの社会の論点や課題にふれる機会は稀です。そこで,16歳から選挙権を付与し,学校のなかで社会の論点や課題を積極的に扱ってきたオーストリアの取組に注目し,主権者教育の「実質化」,そして社会科教育の「再政治化」のための戦略を考察しています。

今回は本シリーズの第2回目として,川口広美先生と草原和博先生が,オーストリアの「歴史・社会・政治科教育」のカリキュラムと学習指導上の特徴について報告しました。前半では,本教科では「なぜ歴史教育と政治教育が統合されているか」の問いが検討されました。授業では,現在に埋め込まれた歴史的な課題を取り上げていること,いわゆる「記憶」が教育内容として機能していることが,実践事例に基づいて報告されました。後半では,そういう教科内容が「なぜ概念ベースで指導されなくてはいけないのか」の問いが検討されました。実践事例に基づいて,概念は,権力からの個人の自立を支援するとともに,学習者や共同体がもっている規範をメタ認知させる機能があること,そうすることで教室空間に過度な分断を生み出さず,差異や多様性に対する寛容が養われうることが報告されました。

指定討論者の池野範男先生との対話を通して,いわゆる狭義の主権者教育を歴史・政治教育として捉えなおしていくことの意義が指摘されました。また参加者との質疑を通して,欧州でこのような教育論が成立した背景について理解が深まりました。本シリーズでは,引き続き日本の主権者教育の改革を考える指針を考えてまいります。

 

 

Ⅱ.アンケートにご協力ください

多くの皆様にご参加いただきまして、誠にありがとうございました
ご参加の方は、事後アンケート(アンケートはこちらをクリックしてください)への回答にご協力ください。

 


*第47回定例セミナーの告知ポスターはコチラです。

 


教育学研究科HPにも掲載されています



 

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