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広島大学教育ヴィジョン研究センター 教師教育・授業研究ユニット・教授

間瀬茂夫
Shigeo Mase

 教師は,どのように自身の成長過程をとらえるのか?ふりかえってみると,私のこれまでの研究は,この問いにつながっていたように思います。
 私は,「教師の持つ国語学力観と読みの授業のあり方の関わりに関する研究」というテーマで,研究者としての研究をスタートさせました。もう四半世紀ほど前のことになります。国語科授業における説明的文章の読みの学力形成という個別のテーマでしたが,国語の教師は自ら学力観を拡張・更新しながら授業を改善するというモチーフは,そこからはじまっていたと思います。
 その後,国語教育学研究の中でも説明的文章の読みの学力形成論を中心に研究を行いながらも,教育実習の制度設計や,教員養成学部において学生のプロファイルシートの作成を軸とした教師力の評価システムの開発に携わることで,教師教育研究にも力をそそいできました。現在は,広島大学の教員免許ポートフォリオ・システムを改善することによって,全国の総合大学における教員養成に資する汎用的なポートフォリオ・システムの開発をめざして,共同研究に取り組んでいます。
 私が,国語の中でも読むこと,とりわけ説明的文章の読みという狭いテーマを自身の研究の軸としながらも,こうして広く考えることができるようになったのも,教育学や心理学の研究者や,教育行政や現場に携わる先生方と協同で研究に取り組んできたからです。そうした出会いや取り組みが,EVRIにおいてさらに広がるとよいと願っています。
2017-2019年度:カリキュラムユニット(教師教育クラスタリーダー)。
2020年度:教師教育・授業研究ユニット。

研究業績Research Results

【著書】
・全国大学国語教育学会編,『国語科教育学研究の成果と展望II』,学芸図書(総574頁),分担執筆 間瀬茂夫,2013年.
・位藤紀美子監修,『言語コミュニケーション能力を育てる─発達調査をふまえた国語教育実践の開発─』,世界思想社(総320頁),分担執筆 間瀬茂夫,2014年.
・間瀬茂夫,『説明的文章の読みの学力形成論』,渓水社(総355頁),2017年.

【論文】
・間瀬茂夫・川路澄人・嘉賀収司・高旗浩志・森本直人・石上城行・秦光司・齋藤英明,「2年次における学校教育実習カリキュラムの設計と実際─学校教育実習IIを通したファカリティ・デベロップメント─」,島根大学教育臨床総合研究,第5号,pp.37-53,2006年.
・間瀬茂夫・松友一雄・守田庸一・田中俊弥,「小学生の話し合い能力の発達に関する研究─同一課題による調査を通した考察─」,国語科教育,第62集,pp.67-74,2007年.
★間瀬茂夫,「説明的文章の論証理解における推論─協同的な過程における仮説的推論を中心に─」,国語科教育,第70集,pp.76-83,2011年.
・間瀬茂夫・守田庸一,「小グループによる中学生の話し合い過程の分析─協同的な論証に注目して─」,学校教育実践学研究,第17巻,pp.27-37,2011年.
・間瀬茂夫,「高等学校における高次読解力の評価のあり方─読解力評価問題の活用─」,国語教育研究,第56号,pp.219-230,2015年.
・間瀬茂夫・河野智文,「高等学校における小説の読みの学力評価のあり方─評価問題による検討─」,国語教育研究,第58号,pp.55-67,2016年.
・間瀬茂夫,「国語科における学習者の言語行為の質的把握と授業づくり」,月刊国語教育研究,pp.28-31,2017年.
間瀬茂夫,「言葉による見方・考え方」から見た中学校・高等学校国語科における「主体的・対話的で深い学び」, 『国語教育研究』60号, pp. 162-169, 2019年3月.
・間瀬茂夫,「説明的文章の読解指導における「論理」に関する学力像の更新—中学校・高校段階を中心に—」,国語教育論叢 (27),172-184, 2020年2月.
間瀬茂夫「教育改革と国語科教育の課題」全国大学国語教育学会編『国語科教育を問いなおす』、2020年5月pp.63-68.
間瀬茂夫「「考えの形成」のプロセスを重視した「書くこと」の指導」日本国語教育学会編『月刊国語教育研究』第578号,2020年6月.
三好美織・鈴木明子・間瀬茂夫「教師教育における教科連携の試み —大学院「学力・コンピテンシーデザイン基礎研究」の成果と課題—」学校教育実践学研究,第 27 巻,2021年3月.
・間瀬茂夫「学校マネジメントから視点から見た課題」吉田成章・草原和博編『ポスト・コロナの学校教育』2020年,溪水社.
・登城千加・間瀬茂夫「高等学校国語科における文章読解のつまずきに関する研究─文章読解のモデルに基づく調査結果の分析をとおして─」『広島大学大学院人間社会科学研究科紀要. 教育学研究』,1号,2020年12月,pp.95-104.
・間瀬茂夫「連載AIに負けない読解力を考える:第1回連載企画の概要」『教育科学国語科教育』第844号,pp.88-91.
・間瀬茂夫「連載AIに負けない読解力を考える:第2回国語科における「読解力」のとらえ方」『教育科学国語科教育』第845号,pp.84-87.
・間瀬茂夫「連載AIに負けない読解力を考える:第11回授業において読解力をどのように指導していくか(1)国語科の場合」『教育科学国語科教育』第854号,pp.84-87.
・間瀬茂夫「連載AIに負けない読解力を考える:第12回授業において読解力をどのように指導していくか(2)他教科の場合」『教育科学国語科教育』第855号,pp.84-87.
・Daiki Mizoue, Hirotaka Nanba, Shigeo Mase, Sayaka Hashima, Isao Yamanaka,Ryusuke Miyamoto, Hiroyasu Yoshioka, Mayu Takahashi, (2021). Verification of Japanese language classes that foster logical thinking skills, The Annals of Educational Research, Vol.48, pp.1-14.

【雑誌】
・間瀬茂夫,「学力の三要素にもとづく教育改革と国語学力形成」,教育科学国語教育,pp.5-9,2018年.
間瀬茂夫,「資質・能力を観点とした説明的文章の授業分析ー「どうぶつの赤ちゃん」の授業の場合ー」,『学校教育』1208号,pp.38-43,2018年.
・間瀬茂夫,「実態的調査に基づいた国語教育研究の可能性」(全6頁),全国大学国語教育学会・課題研究報告書「国語教育における調査研究』,2018年.
・間瀬茂夫「「他者」を観点とした「ごんぎつね」授業実践の検討」,『学校教育』第1243号,pp.38-43,2021年.

【発表】
・辻尚実・間瀬茂夫「高等学校における「批評する力」を育成する文学作品の学習指導に関する研究―批評文集を用いた「読みの観点」と「書き方」の習得・活用―」全国大学国語教育学会、第139回全国大学国語教育学会秋季大会(オンライン),2020年10月31日.
・間瀬茂夫「公開講座「学習者の論理」をどのように育てるのか─国語科学習領域をまたぐユーザーのための「論理」の学習指導」、第139回全国大学国語教育学会秋季大会、(ンライン),2020年10月31日.
・間瀬茂夫「批評文(Literary Argumentative Writing)指導の構想」、第13回中国・北九州国語教育学研究会(オンライン)、2021年1月24日.

【その他、報告書や翻訳等】
・間瀬茂夫・竹下俊治・山崎敬人・草原和博・森田愛子・吉田成章,「広島大学教育学部における教員免許ポートフォリオと「教職実践演習」の教育的効果の検証と改善」,広島大学大学院教育学研究科共同研究プロジェクト報告書,第14号,pp.35-44,2016年.
・渡辺健次・氏間和仁・米沢崇・網本貴一・梅田貴士・佐藤大志・間瀬茂夫,「学校種・分野を超えたICT活用教育の実践と効果検証(2)」,広島大学大学院教育学研究科共同研究プロジェクト報告書,16巻,pp.21-30.2018年.
・竹下俊治・草原和博・間瀬茂夫・森田愛子・吉田成章・米沢崇,「ポートフォリオ評価を基軸とした,大学における教職課程の改革に関する研究」,広島大学大学院教育学研究科共同研究プロジェクト報告書,16巻,pp.59-68,2018年.
・草原和博・木下博義・松宮奈賀子・川合紀宗・三好美織・影山和也・川口広美・棚橋健治・山元隆春・間瀬茂夫・兼重昇・永田良太・岩田昌太郎・井戸川豊・吉田成章・森田愛子・桑山尚司・大坂遊・吉川友則,「教育ヴィジョン研究センターの企画・運営戦略に関する研究(2)」,広島大学大学院教育学研究科共同研究プロジェクト報告書,16巻,pp.69-76,2018年.
・草原 和博・木下 博義・松宮奈賀子・川合 紀宗・三好 美織・影山 和也・川口 広美・金 鍾成・山元 隆春・間瀬 茂夫・兼重 昇・永田 良太・岩田昌太郎・井戸川 豊・丸山恭司・吉田 成章・森田 愛子・桑山 尚司・大坂 遊・守谷 富士彦,「教育ヴィジョン研究センターの企画・運営戦略に関する研究(3)」,『 広島大学大学院教育学研究科共同研究プロジェクト報告書』17巻, 2019年3月.
・草原和博・木下博義・松宮奈賀子・川合紀宗,三好美織,小山正孝,影山和也,棚橋健治,川口広美,金鍾成,山元隆春,間瀬茂夫,永田良太,岩田昌太郎,井戸川豊,吉田成章,森田愛子,桑山尚司,佐藤万知,「INEI加盟大学と連携した授業研究・平和教育セミナー(1)」,『広島大学大学院教育学研究科共同研究プロジェクト報告書』,第18巻,2020年3月.
・森田愛子・永田良太・米沢崇・松本仁志・竹下俊治・草原和博・間瀬茂夫・齊藤一彦・吉田成章,「ポートフォリオ評価を軸とした教職課程の構造化(2) : 実習系科目およびフィールドワーク等による「教育観の形成」の検討と効果検証」,『広島大学大学院教育学研究科共同研究プロジェクト報告書』18巻,2020年3月.

研究テーマ・研究関心Research Concern

・教師教育におけるポートフォリオ評価の機能
・国語科授業における国語学力評価
・説明的文章の論理の理解
・協同的な過程(話し合い)における理解の進化