【2019.9.24】第27回定例セミナー「国際バカロレア教育におけるインクルージョン」を開催しました
[第27回定例セミナー:集合写真]
広島大学インキュベーション研究拠点「教育ヴィジョン研究センター(EVRI)」は,2019年9月24日(火)にカリキュラム研究ユニットのIB教育クラスタに関連して,国際バカロレア機構グローバルセンターのJayne Pletser先生をお招きし,第27回定例セミナー「国際バカロレア教育におけるインクルージョン」を開催しました。
IBと特別支援教育にはあまり関連がなさそうに思われるかもしれません。しかし,Pletser先生は,そもそもIBは,異文化に対する理解と敬意を示し,平和的な世界の実現のために貢献する,探究心,知識,そして思いやりのある若者の育成を目指しており,インクルージョンの理念と合致しているという点を踏まえてお話されました。また,インクルーシブな学習環境づくりに向けてIBが目指す事項として,①すべての児童生徒の帰属意識や安心感,自尊心,成長を促す応答的環境の整備,②児童生徒の強みに注目し,質の高い学習に参加する平等の機会を有する学習経験の保障,③既習事項と新奇情報を繋ぎ,積み重ねることによる潜在能力の開花,④全ての学習者に成果を発揮する機会を与え,努力が報われ,称えられる評価の開発,⑤全ての児童生徒が発言権を持ち,彼らの意見や知識が取り入れられる学習環境の整備,を挙げておられました。
本セミナーをとおして,多様性とは,学校を構成するすべての者を包含することであり,インクルージョンを醸成するための豊かな資源として,尊重されねばならないことを改めて感じることができました。
今後ともEVRIは、関連するユニット・クラスタの発展に取り組んで行きます。
*詳細はレターをご覧ください。
【EVRIレターNo.59】
教育学研究科HPにも掲載されています
*第20回定例セミナーの告知ポスターはコチラです。