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第6回研究拠点創成フォーラム「数学の身体性と普遍性」を開催しました

公開日:2018年08月27日 カテゴリー:開催報告

広島大学インキュベーション研究拠点「教育ヴィジョン研究センター(EVRI)」は、2018年7月28日に第6回研究拠点創成フォーラムを開催いたしました。「学習空間」研究ユニットでは児童・生徒そして教師が周りの環境と一体となって学び、多種多様な知識を創り出していける場の設計と評価のあり方についての研究を推進しています。この活動に関連して、数学者(独立研究者)である森田真生先生をお招きし「数学の身体性と普遍性」の題目でご講演いただきました。

 

講演「数学の身体性と普遍性 Human becoming and mathematics」


 

 

 

数学する人の学びの本来 ― 影山和也(学習空間ユニット知識創成クラスター代表)より


講演者・対話者として招いた独立研究者・森田真生さんとの予めの接点は,数学と身体,being-knowing-doingを一体とする思想,そして話すことによってこそ生まれるものを大切にしたいという思いだけでした。
当日は会場全体が独特のリズムに刻まれながら講演・対話・交流と続きましたが,微細は忘れても人工知能ではない人の学びの本来に改めて触れたように思います。専門として従事している者たちの創り出す場に身を委ねることの大切さ,漠然とした・雑多な状況から起こる学びの可能性,到達度評価の息苦しさなどは,学校という物理的・制度的制約があろうとも考えに入れねばならない点でしょう。単なる閉じた空間が研究テーマである「学習空間」になるのはそこに居る者たちの仕業ですが,身体から離れた数学がやがてまた情緒を頼りに身体に戻ってくるように,その者たちが「数学になる(becoming math)」ことを邪魔せず保障することが研究者や教師の控えめな役目なのかもしれません。

 

講演の詳細は、EVRIの活動報告書(EVRI Letter)をご覧ください。(画像をクリックするとPDFが開きます)

【確定】EVRIレターno.29第6回知識創成フォーラムのサムネイル


教育学研究科HPでも掲載されました。

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