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カンボジアの社会科教科書開発に関する研修を行いました

公開日:2018年07月12日 カテゴリー:開催報告

広島大学インキュベーション研究拠点「教育ヴィジョン研究センター(EVRI)」は、ひろしま平和貢献ネットワーク協議会が受託したJICA草の根技術協力事業「カンボジアにおける持続可能な社会構築のための社会科カリキュラム・教科書開発支援」において専門家として協力しています。
6月18日~28日には、カンボジア王国教育省カリキュラム開発局と王立プノンペン大学から6名が来日し、EVRIを拠点に本邦研修を行いました。今回の研修の目的は2つあります。教科書及び指導書の開発方法を理論的・実践的に学ぶことと,モデル単元の教科書・指導書を実際に開発できることです。

 

前半では教科書開発の理論講座


6月18日~22日の前半研修では、大坂遊(教育研究推進員)・吉田成章・草原和博・川口広美・金鍾成の本学スタッフが、教科書開発の理論講座を提供しました。また東京書籍中学社会編集長・和田直久氏をお招きした実務研修も開講されました。研修生は講義内容を細かくメモに残し、講師に熱心に質問を繰り返していました。毎日のセミナー後には、桑山尚司・守谷富士彦(教育研究推進員)によるリフレクションの場が設定され、内容理解や疑問点を確認するとともに、教科書開発者が留意すべき視点や大切にすべき姿勢について意見交換しました。

 

後半では教科書改訂の演習講座


6月25日~28日の後半研修では、前半の研修成果をふまえた教科書の改訂演習を行いました。各グループでデザイン原則を考え、ディスカッションを重ねながら、これからの教育目標とこれからの授業構成にマッチする教科書を開発していきました。また、三原市立南小学校を訪問し、教育現場における教科書活用の状況を視察したほか、広島大学の学部や大学院の講義も見学しました。

 

教科書構成が大きく改善


最終日の成果報告会では、現行教科書の更なる改革案が示されました。教師の授業づくり支援と子どもの学びの多様性に配慮した見開きレイアウトに生まれ変わり、研修の成果を各所にみとることができました。資料と学習課題から子どもが主体的に考える構成は、従来のカンボジアの教科書像を大きく転換させたものです。

 

EVRIは、今後も社会科教科書の改善を支援してまいります。

【詳細】は活動報告書をご覧ください。

HUGLIレターno.26カンボジア本邦研修セミナー編修正のサムネイル HUGLIレターno.27カンボジア本邦研修演習編修正のサムネイル

【HUGLIレター(成果報告書)】

 

【教育学研究科HPにも掲載されています】

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